ご存知の通り、ヤシガニ(方言でマクガン)は陸に住むヤドカリの仲間です。
つまりオカヤドカリです。
軽く40センチくらいには成長します。
* * *
伊良部島には、体長7、8センチほどの天然記念物ムラサキオカヤドカリが棲んでいる(方言名アマム)。
まるでヤシガニのミニチュア。そっくりです。 (もちろん食べられる。殻を割って引っ張り出し、炭で焼く。お尻のあたりがうまいらしい。薬効があり口内炎に効くとされる。しかし天然記念物なので、一応、表面上はご法度です。)
ヤシガニは、あまりに大きく進化したため、ふさわしい貝殻の宿が探せなくなった。それでやむなく裸で生活している。
(カラス相手に、パンツもはかずに暮らす西表島のおじいを思い出した。)
だから、カニと名前が附いてはいるものの、ハサミ以外は似ても似つかない。
写真を見たフランスの友人は、びびったコメントを寄せた。
「げー、日本人はミガル(Mygalomorphae でかいクモ)を喰うのか」
私にも、よろいを着た大グモ、タランチュラの化け物のように見える。
少しは容姿をほめておこう。
尻尾の部分は、エビのような襞がついて丸まっているので、ちょっとイセエビ的風貌がないではない。
ふつうヤシガニはよちよち、もさもさ前方に這い歩く。
けれど、ここぞというときは、わさわさと、後ずさりしてスピードを上げる。その変貌ぶりがちょっと不気味で、声を上げるくらい驚かされる。
(つまり後ろ向きに突っ走る。これは多分エビと同じ習性ではないでしょうかね。)
昼間はじっと岩穴に潜み、瞑想にふける。
やがて寂寥に耐え切れなくなり、月のない晩などに、あてどなく何かを求め、ちまたを徘徊する…
鏡を見るようではありませんか。紳士の皆さん。
* * *
さて、いよいよヤシガニは、ぐらぐら煮えたぎるずんどう鍋へ。
| 2008/07/04 09:43|食べ物・飲み物|TB:0|CM:2|▲
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